「鈴木國与志」作、甲州印伝革を使用した木目込鎧「朱風」でございます。

桐のおがくずを固めた桐塑(とうそ)や木で造形した兜に溝を彫り(筋彫り)をし、生地の端を入れ込み(木目込み)作られる木目込鎧は、熟練した技術と大変な手間がかけられております。
金箔を押しで仕上げ上品な輝きを放つ鍬形・古来より勝虫と呼ばれ縁起の良い「トンボ」柄を模した「甲州印伝革」を使用した弦走り(胴)・丁寧に染め上げられた「草木染め」の正絹生地を使用した美しいに威しが特徴的で豪華です。草木等の天然染料で丁寧に手染め上げられた正絹糸使用の段威しの仕上がりは格別で、天然染料でしか出せない独特の朱色でぼかし染めされた色合いが大変美しい鎧です。
また日本で唯一、甲州印伝の伝統工芸士の資格を持つ工房「印伝の山本」の上質な「甲州印伝革」を使用しており、最小サイズの木目込鎧ですが素材にこだわり抜き作られた気品ある鎧です。

丹念に黒茶色に塗り仕上げ角取りしたお洒落な飾台に、古くから神文に使用され幸先の良い=発展性という意味合いを持つ「双葉葵」の吉祥文様を模った「京唐紙」をデザイン貼りした上品な木枠屏風を合わせました。
「京唐紙」の風合いが素敵な屏風に、「草木染め」・「甲州印伝革」を使用した豪華な木目込鎧を合わせた当店オリジナルセットでございます。

「草木染め」とは、一般的に草木の天然染料で染めたもので、植物などを煮て色素を抽出してアルミ・銅・鉄などの媒染材と化学反応させることにより色を定着させる技法。ほとんどの植物が染料になり、特に日本では四季があり雨の多い湿地地方であることから、植物の種類が極めて豊富にあり、染色・染織の文化が発達しました。植物が織成す、天然の風合いがとても素敵です。

※「甲州印伝革」とは、鹿のなめし革を黒・紺・茶・エンジ等様々な色合いに染色し、裁断したあと型紙(和紙)を置き、上から漆で模様付けして作られます。数日間陰室で乾燥させ完成した印伝革は、強く・柔らかく・軽い鹿革と時とともに色が冴える漆との調和で独特の風合いを出す甲州地方を代表する伝統的工芸品でございます。

※「トンボ」は、害虫を食べ駆除する事から勝虫(かちむし)とも呼ばれ、昔から縁起の良い虫とされています。またトンボは前へ前へ飛び、後ろに下がらないことからも勇猛果敢で勝負強い虫として勝利を呼ぶ虫と言われ、兜の前立てや武具に用いられました。

「京唐紙」とは、中国の唐から奈良時代に伝わった美しい細工紙が始まりです。京からかみを簡単に言うと版画の一種の様なもので、手彫りされた朴の木を使い、その表面に雲母(キラ)と呼ばれる絵具を付け、一枚一枚職人の手の平で和紙に文様を写し出すという伝統的な手法で作られています。今もなお襖や壁紙など室内装飾の伝統工芸品として伝え続けられている京都の伝統産業品の一つです。

※「双葉葵」とは、常に太陽の光を追う向日性で茎を長く伸ばしながら光に向かって伸び育つという性質から発展する=幸先の良いという意味合いを持った吉祥文様です。
最も古い神社のひとつとされる「賀茂神社」の神紋にも用いられ、毎年5月に「葵祭り」とよばれる祭事が有名で、かの有名な徳川家が葵を受け継ぎ意匠化した三つ葉葵を家紋にしたと云われております。



こちらの商品の特典(サービス品)
・サービス品@緑色の毛氈(もうせん)
・サービス品Aお手入れセット
・サービス品Bお節句説明書
・サービス品Cお子様のお名前入り立札
・サービス品D陣羽織(お子様に着せて頂くと可愛いです)

・国内送料無料です(海外への送料につきましては有料になります)

木目込奉納鎧 「朱風」 YH-055
¥125,400(税込)
間口40×奥行28×高さ35(cm)
※五月人形とその他の細部を御覧になりたい方は別途メールで画像をお送り致します。


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